三井住友海上、健康増進保険でアジア開拓 大手保険で初
三井住友海上、健康増進保険でアジア開拓 大手保険で初 - 日本経済新聞
三井住友海上火災保険は健康データと保険料が連動する健康増進型保険をアジアで展開する。スマートフォンアプリを通じて日々の運動量などのデータを集め、健康状態を示す…
三井住友海上、インシュアテック企業のリマーク ジャパン株式会社および、ベトナムで医療DX事業を展開するメドリング株式会社の3社は、ベトナムにおいて、クリニックと連携して健康増進を促す「スマート医療保険」の開発プロジェクトを立ち上げる。
10月から実証実験を開始し、2021年度内に結果検証および新たな医療保険を開発し、2022年度の販売を目指す。
1.背景
ベトナムの人口は年々増加し、コロナ禍においても経済成長率はプラスを維持。
一方で、運動不足を一因として、経済を支える若年層の間で生活習慣病などの疾患を抱える人が増加。
また、ベトナムの公的な社会保険制度では、自由に治療先を選ぶことができず、より質の高い医療サービスを求める人が増えている。
そのような中、民間企業の提供する医療保険への期待が高まっており、三井住友海上は、健康増進アプリを開発するリマーク、ベトナムでクリニックを運営するメドリングと共同で、健康になると保険料の割引や特典が受け取れる、健康増進型の医療保険を開発する。
3社は、この取組を通じて、利用者の健康増進への意識向上と運動不足の解消を促し、ベトナムにおける疾患予防に貢献する。
2.実証実験の概要
メドリングが運営するクリニックで実証実験のモニターを募集し、定期的に健康診断を実施。
取得した診断結果をリマークが開発した「AI疾病リスク予測エンジン」で分析し、数値化した健康指標をクリニックからモニターにフィードバックする。
また、モニターにはスマートフォンやウェアラブル端末と連携する健康増進アプリ「GoodLife」を提供。
このアプリは、日常生活における歩数や安静時の心拍数、睡眠時間などのバイタルデータを取得し、活動結果を若返り年齢(BioAge)として表示。
健康指標や日々の活動結果を可視化することで、健康増進に対する意識向上を図るとともに、健康指標が改善したモニターには、メドリングのクリニックを通じて商品券などの特典を付与する予定。
三井住友海上は、モニターや医療関係者における健康増進サービスの有用性を検証する。